精密機能検査業務について
ごみ処理施設、し尿処理施設、リサイクル施設等は、市町村等の廃棄物処理事業の中核を担う重要な施設であり、災害発生時においても運転を継続していかなければならないインフラの一つです。それぞれの施設の機能状況等を常時把握し、施設の保全に努めるとともに、効果的に維持管理し活用する必要があります。このため、施設の機能を保全する運転管理側で実施する通常の保守点検業務に加えて、定期的に運転管理実績、施設の処理機能、設備装置の状況等について、客観的な第三者の立場で精密な検査(精密機能検査)を行うこととされています。廃棄物の処理及び清掃に関する法律の施行規則の規定に基づいて、機能検査を毎年1回以上行い、各種分析・検査の結果を都道府県に報告することとされており、さらに精密機能検査は3年に1回以上行うことになっています。当社は、廃棄物処理施設のメンテナンスの専門家として培った技術、経験を活用して精密機能検査の実施をサポートし、検査対象施設の設備・装置の詳細な現状把握と分析により健全度の評価を行うとともに、総合的な維持管理に関する改善策の提案を行います。
①書類調査
施設の概要・運転管理の経緯と現状を確認し、搬入量・処理量、稼働日数、運転時間等の年間・月間実績及び運転作業状況、補修・整備工事の実績、維持管理費用等ユーティリティの各種データを収集し整理・分析して実態を把握します。
②運転管理データの収集・整理・分析
施設の運転管理実績、維持管理状況、補修状況等に関する資料(3年間以上)を収集し、ごみ・し尿等の搬入実績、処理量、電力・水・燃料・薬品使用量、排ガス・排水等の量・濃度、補修・整備工事の履歴、維持管理費用等の運転管理データの種類別、年度別・月別の平均値や変動状況を整理・分析します。分析・検査データが不足している場合は、必要に応じて追加調査を行います。
③設備・装置の状況調査
施設内の設備・装置・機器類のリストを用いて、機器毎に稼働状況、性能、不具合や損傷の状況を現地調査します。設備・装置の老朽化・損傷等が発見された個所は撮影して要清掃、要経過観察、要補修、要交換等の判定を行います。調査日程は、施設の運転・年間補修計画にあわせて設定します。
④施設の処理機能等の評価
運転管理データの経年的な変動、季節的な変動を分析し、設計基準や維持管理基準と比較し、処理性能について評価・考察するとともに、施設の維持管理体制、設備・装置の老朽度・健全度の判定を行います。
⑤改善案の提示
一連の検査結果に基づき、施設の課題と中短期及び長期に分けた改善項目を抽出し、施設の構造及び維持管理方法の改善、修復、整備に関する改善案・整備方針案を提示します。
建物・煙突等の検査業務について
ごみ処理施設、し尿処理施設、リサイクル施設等において、建物や煙突等の構造物自体の検査を行います。建物の外観を目視にて劣化等を調査するとともに、人が直接進入しにくい場所、危険な場所等は、高性能カメラ搭載計量法46条の特定計測器修理事業に基づき修理・点検を行っております。ドローンを使い、普段点検・検査できないところまで調査致します。